2018年09月08日、「XP祭り2018」に参加してきました。初参加です。
そこで、「心理的安全性ゲーム」と言うワークショップに参加してきました。
と言うよりも、参加目的の半分はこれでした。
「いったいどんなことするのかな」と楽しみでついつい開始30分前(昼休憩時間)に乗り込んでしまいました。結果、一般参加者なのに「会場設置をお手伝いする」と言うちょっと変わった体験もできました。
「XP祭り」については、以下を参照。
目次
心理的安全性ゲームとは
タイトルにある「心理的安全性ゲーム」は、「やっとむ」さんこと安井力氏が作られたゲームです。ものとしては「カードゲーム」の形態になっていて、文字通り「心理的安全性」を身につけるためのゲームです。
ルールを簡単に説明すると、以下になります。
- 「平和を乱す役」の人が「状況カード」をめくり場に提出
- 「状況カード」の内容に応じて、残りのプレイヤーが持っている「発言カード」を実際に声(場合によっては感情を込めながら)に出しながら提出
- プレイヤー全員がカードを出し終わったら、「平和を乱す役」の人が各プレイヤーの発言を受けて感じたことを意思表示する。
- 「平和を乱す役」を次の人へ移し、上記1.から3.を一巡するまで繰り返す。
なお、プレイの際にはできるだけ普段一緒に作業をする人と実施するのが良いそうです。理由は後ほど。
カードの説明も簡単に。
「状況カード」です。
以下は一部ですが、これだけでも「あー、あるある」とうなずいてしまいますね。
次に、「発言カード」です。
こちらも一部ですが、やはり「あるある」ですね。下段のカードの発言なんて、考えただけでも心が沈んでしまいます。
なお、「発言カード」の中には「Optionカード」と言うものあります。これは、「発言カード」と一緒に出して利用することで、より発言に重みを持たすことができます。
例えば、以下の画像の例の場合。
「一緒にやろう」と言う言葉を発言するにしても、左側の「ほがらかに言う」の場合だと安心して一緒に作業できそうですが、右側の「ため息をついてから言う」の場合では例え手伝ってもらっていたとしてもビクビクしながら作業しそう、と言う状態になってしまいそうですよね。
詳しい説明やゲームの詳細については、以下のページの載っています。
また、カードゲーム中にはルールカードが入っています。そちらからも確認できます。
ワークショップ実施結果
さて、実際にワークショップをやった結果を、写真に載せています。
余談ですが、ワークショップのメンバには、「関 満徳」さんがいらっしゃいました。アジャイル系のイベントで登壇されるような方と一緒にワークショップをできるなんて中々ないでしょうから、貴重な体験ができたなぁと。
本題です。
初回プレイです。写真が見切れてしまってしまったので、2つ目の発言が切れていますが、マイナスよりな内容だったと記憶しています。
「状況:相談したい」に対して、自分は「一緒にやろう:(ほがらかに言う)」で発言しました。残りの2名がマイナスよりの発言(うち一つは「ムダだね」)となっていましたが、最初の発言で「素直に話せそう」にマークをつけてくれました。
次のプレイです。私が「平和を乱す役」で、「状況:判断ミス」を場に出しました。出すときはもちろん感情を込めて「この失敗は私の責任です」を言いました。
これに対して、発言は「おまえなんとかしろ」「(舌打ち。なにも言わない)」と続きます。ゲームとは言え、心のHPが減っていくのを感じます。最後に出た「わたしにまかせて」でどれだけ救われたか。プレッシャーを与えた後に助けるって、刑事の尋問みたいだなぁと言う印象を持ちましたが、ひとまず最後の一言で「失敗は共有したい」にマークをおきました。
ちなみに、舌打ちのカードを出したのは前述で書いた「関 満徳」さんです。この人に舌打ちされる経験なんて中々できないのでは。(笑)
3回目のプレイです。「状況:事故った」で、「これダメですよね誰の責任?」が出ました。「平和を乱す役」の方は、自分が事故を起こしたが責任は別の人にあると言う感じで言われました。それに対して、発言は「関係ないよ」「気にしなくていい」「大丈夫だよ:(ぶっきらぼうに言う)」と続きます。最後の発言が私です。この時、私の発言は前の二つに影響を受けています。一見、セリフだけは「責任を気にするな」と受け取れるような感じですが、発言時の言い方によって「(誰とか)関係ないよ(お前が悪い)」だったり、突き放したような「(そんなもの)気にしなくていい」になると、まるで印象が変わってきます。
結果として、今回は該当するマークが無い状況となりました。
ちなみに、「平和を乱す役」の方はどのように言うかと言うのを悩まれたそうです。実際、これも言い方を変えると少し印象は変わるような気もしてきます。(とは言え、配られたカードに)
4回目のプレイです。「状況:わからない」で、「誰か教えて」が出ました。ちなみに「平和を乱す役」は関さんです。
ここでは、発言は「考えさせて」「(自由に発言して良い)」「やってみよう」と続きます。ちなみに、「(自由に発言して良い)」は自分です。発言内容の詳細までは忘れたのですが、せっかくなので「(それを考えるのがあなたの仕事でしょ)」的な発言をしました。そしたら「よく言われるー。お前がわからなきゃ他の人も分からないだろうって」と笑われていました。業界をリードする人達にも悩みはあるんだなぁと、当たり前のことをついつい思い巡らせてしまいました。
なお、画像では載っていませんが、この時のマークは「可能性に挑戦したい」にマークがつきました。やはり最後の「やってみよう」が大きかったと思います。
ゲームの真の姿
さて、一巡しましたが、実はこの「心理的安全性ゲーム」はここからが本番です。
ゲームの結果をもとに、「なぜそうなったか」を話し合います。
次に、その内容をもとに「理想的なチームの姿」をボード上にマークをつけて(優先するものにマークを沢山つける、等)表現します。
そして、「理想的なチームの姿」を実現するためには、どの「発言カード」を使って行けば良いのかを、全ての発言カードを使って分類します。(合わせて「使いたく無いもの」「場合によるもの」にも分類します)
このようにして、理想的なチームの姿はどう言うものか、すなわち心理的安全性の保たれたチームの姿とはどう言うものか、と言うのがゲームをしながら導かれていきます。
これが、上述した「普段一緒に作業をする人と実施する」理由になります。どうすれば良いのかと言うことを、一緒に作業する人達とゲームを通じて共有できるわけですね。
ちなみに、私達のチームがどのような結論を出したかは割愛します。
上述の通り、答えは各チームで出す必要があるわけですから。
おまけ:会場設置
最初にちょっと書きましたが、30分前に会場入りしました。
基調講演が終わりお昼休憩後の一発目のワークショップということもあり、ワークショップ会場は準備前の状態で、椅子もありませんでした。そんな状態で会場設置が始まったのもですから、ついつい余計な事かも思いつつ、お手伝いをしてしまいました。その時に会場にいたのは、登壇者のやっとむさん、見学に来て先入りしていた「カイゼン・ジャーニー」の著者の新井さんと言う著名な方々。そんな方達と一緒に会場設置すると言う面白い体験ができたのは、ある意味で貴重だなと思えました。
他の参加者はワークショップだけ体験だけど、自分は会場設置も出来たんだぞー、と。
上の写真は、椅子を搬入後にテーブルを並び替えた後の会場です。(画像中の人物は、準備をされているやっとむさんです。)