備忘。
少し時間があいてしまったが、2020年9月19日に「XP祭り2020」に参加したので簡単に記録しておきます。
なお、ご時世柄もあり、XP祭り2020のオンライン開催となりました。
少し寂しい反面、育児休業中のため長時間外出ができない自分にとってはありがたかったです。
参加理由
ぶっちゃけ、リハビリです(笑)
#xpjug
— みずりゅ(「Elixirへのいざない」技術の泉シリーズで出版:しがないラジオsp65出演) (@MzRyuKa) 2020年9月19日
受託/SESメインの会社に属するSIerだけど、XP祭りに参加するのはリハビリもしくはリフレッシュの一環。
もちろん、勉強の一環でもあし、純粋にXP祭りが面白い/楽しいというのもあるのだけれども。
プログラムスケジュール
スケジュールはこちら。
XP祭り2020 - Program Schedule | ConfEngine - Conference Platform
このうち、以下のセッションに参加(家事/育児の関係で耳だけのケースも含む)しました。
オンラインワークショップも実施されていたようですが、家庭の事情でそこは断念。いつか機会があれば。
- 基調講演:Tomoaki Kambe - エンジニアの創造力を解き放て! XPと歩んだ17年・技術・現場・仲間
- Koki Kawagoi - リーダーに役立つ!人を動かすためのモチベーションを上げるテクニック
- Fumihiko Kinoshita - 近代史とアジャイル
- Masato Ishigaki - "群れる"アジャイル
- Harada Kiro - エクストリームプログラミングは今でもエクストリームか?
- manami Ozawa - チームメンバーとの価値観やすれ違いの原因と解消メソッド
参加セッションのメモ
基調講演:Tomoaki Kambe - エンジニアの創造力を解き放て! XPと歩んだ17年・技術・現場・仲間
巨大SIerである"F通(正確には、その子会社)"のなかで、XP/アジャイルを17年も実施された神部氏の講演。
アジャイル開発と日本型IT(SI)のギャップに対してどのように立ち向かえば良いのか、という内容でした。
大方針としては、"基本に立ち返ろう"でした。
資料はこちら。
www.slideshare.net
この中で、ギャップの内容が興味深かったので、資料の内容を書き起こします。
アジャイル開発のイメージ | 日本型IT(SI)のイメージ |
---|---|
ITによるイノベーション | ITによるコスト削減 |
能力の高い開発者を集める | 普通の開発者たちの寄せ集め |
個々のメンバーが主体的に行動 | メンバーは従属的で指示待ち |
自立型で高速に進化するチーム | 指揮命令や重厚長大な開発規約により統制 |
また、日本の企業では「自分の会社ではアジャイルなんか出来ない」と考えている節があるようです。
まぁ、巨大企業/保守的な考え方/上が理解を示さない、などわからなくもないですが。
失礼ながら、そんな状況の筆頭にありそうなF通で、神部さんがどのようにしてアジャイルを実施していったのか、が聴けて面白かったです。
質疑応答では「転職を考えなかったのですか」の質問も。
確かに、よくF通さんの中に居続けたよなぁ、と思いました。
また、資料中に出てきた教材は、こちら。
余談ですが、XP祭り参加者のみでありますが、基調講演の動画が公開されています。
所々で、耳だけになって画面が見れていなかったので、これはありがたかったです。
Koki Kawagoi - リーダーに役立つ!人を動かすためのモチベーションを上げるテクニック
コードレビューよりもペアプロの方が教育には効果的である、認知的徒弟制、失敗してからお手本を見せる、などの興味深いお話が聴けました。
資料はこちら。
Fumihiko Kinoshita - 近代史とアジャイル
テイラー主義、デカルト的、ドラッカーなど、IT以外でもよく聴くキーワード。
なぜ、テイラー主義、デカルト的では"名ばかりのアジャイル"が生まれてしまうのか、などの話が聴けて面白かったです。
資料はこちら。
Masato Ishigaki - "群れる"アジャイル
まとめの「アジャイルの本質は、群れながら戦うこと」には、なるほどと思いました。
また、フロー効率*1とリソース効率*2の話が興味深かったです。
不確実性に強いのはフロー効率であるにも関わらず、なぜリソース効率、すなわち分担にこだわってしまうのか、は業が深いですよね。
個々の作業が常にうまくいく前提で考えてしまうからなのでしょうかね。きになる。
資料はこちら。
Harada Kiro - エクストリームプログラミングは今でもエクストリームか?
講演者の原田氏は、オンラインサイクリング的なイベントに参加しながら講演されていました。
時間が経っているので、途中の内容がすっぽり抜け落ちているのですが、「いまもエクストリームである」という結論だけは覚えています。
manami Ozawa - チームメンバーとの価値観やすれ違いの原因と解消メソッド
まずは、自分と相手で"価値観が違うかも"と認識することが大事ですよね。
その上で、その違い/ギャップを埋めるために、会話をしていくと。
自分も、新人の頃に「普通は〜」と使ってよく先輩社員から指導されていました。
その裏側には、相手との違いを意識していなかったり自分の価値観の押し付けがあったのでしょうね。