みずりゅの自由帳

主に参加したイベントやソフトウェア技術/開発について記録しています

「Gleamどうわ〜はじめてのGleam〜」の物語部分の書評というか感想をいただいた(他にも書評を募集)

拙著「Gleamどうわ〜はじめてのGleam〜」の書評(というか感想)をいただいたので、備忘のため記録しておきます。

Gleamどうわ〜はじめてのGleam〜

なお、この感想はメインである「プログラミング言語Gleam」部分ではなく、物語の部分*1についてです。

また、感想についても2ついただいているが、どちらも、こちらからお願いしたもの。

ひとつは直接のお知り合いの方にお願いしましたもの。もう一つは、スキルマーケットのココナラで書評サービスを購入して書いてもらったものです。

前説:書評を依頼した背景

本題の書評について記載する前に、そもそもなぜ書評を頼もうと思ったのかの背景を説明。

2022年9月に開催された技術書典13 にて、新刊の技術同人誌「Gleamどうわ〜はじめてのGleam〜」を頒布しました。

この時は、技術書典オンラインイベントの「【書籍紹介】技術に出会える - 技術書典13スペシャルオンラインイベント」で紹介された影響もあり、初回印刷分はほぼ頒布することができました。

そして、同年11月に開催された技書博7にて、再版して同書を頒布しました。 しかし、手に取ってもらったことも何度かはあったのですが、結局は購入にまでは至りませんでした。

結果として、技書博7では一冊も頒布できず。*2

そんなわけで、そもそも本書のできはどうなんだろう*3、という想いもあり、思い切って『誰かに読んでもらって感想を聞いてみたいな』と考えました。

この辺りの考えは、こちらのブログに書いています。

mzryuka.hatenablog.jp

さて、この記事中にある

ひとまずは、知人に書籍を読んでもらい感想をもらったり、ココナラで書評のサービスを購入して第三者の意見をもらうことにしました。

を実施した結果を書き記しておこう、と思ったのが今回のブログを書いたきっかけです。

本題:書評というか感想というか

さて本題。

書評を2つ頼んでみたわけですが、上述の通り、少し違うアプローチを取っています。

1つはプログラムがある程度わかり、かつ文章や物語を書くのが得意な方にお願いしてみた、というもの。 もう1つは、プログラムは一切わからないけど文章の書評は多くやっていた方に聞いてみる、というもの。

前者については、技書博7へ同じくサークル参加されていたVTRyo氏へ本をお渡し(というか押し付け...)してお願いしました。

VTRyo氏のIT関連領域は主にインフラ寄りのものですので、「Gleamに関する部分の良し悪しはわからないですよ」という断りを踏まえた上でのお願いでした。 なぜなら、自分の技術同人誌関連の知り合いの中で、同じようなジャンルである「物語をベースにした技術書」を書くのが非常にお得意である、という認識を持っていたためです。

後者については、完全に第三者の目線から情報が欲しかったからです。

しかし、ココナラ上で提供されたいた書評サービスには、技術同人誌を取り扱うものはありませんでした。 そのため、小説系の書評を扱うサービスの中で、あえてジャンルを制限していない方のサービスを購入しました。

サービス購入前の"やりとり"にて、やはり「プログラムについては完全素人なので、その部分については評論できませんがそれでもよいですか」というお話をされました。 もちろんん、それを踏まえた上での了承し、物語部分だけを読んで感想を欲しい、ということをお伝えしました。

VTRyo氏からの"感想"

技書博7の当日、すでに口頭で感想はいくつか頂いていました。

なので、当初はそれを書いておこうと思ったのですが、嬉しいことにブログとして感想を書いていただけました。 本当にありがとうございます!

blog.vtryo.me

まぁ、依頼時に自分は厚かましくも「読んだ感想、面白かったらブログで書いてください。面白くなかったら(傷つくんで)ブログにはしないでください(=意訳)」と伝えていたので、かろうじて許容範囲ではあったのだろうな、と安堵しました。

さて、それではその内容ですが...

というのもまず普通に物語を構築する必要があり、しかも物語内で技術を絡める必要があるわけです。必然性や異物感が残ると読者は置いてけぼりになったりうまく噛み合わない作品になってしまうので、1作品を書ききること自体、慣れていないと大変な作業であると思っています。

〜中略〜

このタイプの技術書にトライすることへの勇気と、書ききったことは本当に尊いです。お疲れさまでした!

...さて、困りました(笑)

面白いとも面白くないとも、「よくできました」とも「がんばりましょう」とも受け取れました。

つまり、それがこの本の評価という風にも解釈はできます。

おまけとして、口頭で頂いた時の感想を。

  • プログラミング部分は、実際に読者にも問題を解かせる、とかでもいいんじゃないかなl
  • まとまりすぎて、あっさり感。山場がないかな
  • 王子とのXXXが出てこないのはスッキリしない

参考にさせていただきます。

ココナラで購入した書評サービスでの"感想"

頂いた感想はブログなどに掲載しても良いとのことだったので、そのまま載せます。 なお、本当は感想をいただいた方をご紹介したいところなのですが、諸処の事情により控えた方がよいのだろうなと思い、現時点では割愛させていただきます。*4

以下、頂いた感想。

 作品を読ませていただきありがとうございました。率直に申しまして、とても面白かったです。

 導入からとても魅力的な書き方で、世界観に引き込まれました。全体的に文章が的確で無駄がなく、スムーズに読ませる力があると感じました。当たり前なことで大変失礼ですが、「作品」として完成されていますね。シンデレラのストーリーとプログラミングの世界観が見事に融合して、最後まで違和感なく読み進められました。
 私はプログラミングに関してまったく知識がありませんが、単純にライトノベルとして読んでも興味深い内容です。この発想力・構成力は、誰が読んだとしても、エンタメのつくり方として多くの人にインスピレーションを与えるのではないでしょうか?
かくいう私もその一人です。こういう方法があったのだな、と目から鱗です。
「分岐」「介入」といったものが、プログラミングにおいて具体的にどういった意味合いをもつのか、私には想像の及ばないところです。ただ分かる人からすると、その美しさをより一層感じるのではないか、と感じました。
 単にシンデレラの設定を引っ張ってきただけではなく、人物の心理や家族のあり方を描いていたり、原作への風刺のようなものも感じられて、知的で考えさせられる作品だと思います。また、メタ的な視点をここまでうまく活かせる設定もなかなかないですよね。とにかく全体がうまくまとまっていて、感心いたしました(偉そうですみません)。
 シンデレラをベースにした意味も分かりますし、継母の気持ちの面だったり王子のくだりだったり、意外性があってよかったです。この物語の運び方だと、Gleamとの絡みの必然性が伝わりやすいですね。しつこいですが、とても熟れていて上手いと思います。
 非常に上手いので、綺麗にまとまり過ぎている感じはありました。全体的にさらさらとした質感のため、少々の毒が欲しいなと凡人としては思ってしまいましたが、エピローグまで読んで納得いたしました。説得力のある持って行き方だと感じます。
 ただ読む人によっては、物語として山がもう少しあるといいと感じるかもしれません。

 気になった点です。
この作品は、「Gleamというプログラミング言語を知って欲しい」という思いから書かれたとのこと。
私が感じたのは、「知って欲しい」というのを、どこまで作品に落とし込むかということです。
 どういった状況の人が、Gleamを知ることで自分の世界がどう変わるのか。それを使って外の世界をどう変えることができるのか。もっと分かりやすく伝えると、もしかしたらより多くの人が手にとってくれるかもしれません。
もちろんそういったことは作中に表れていたと思いますし、特にエピローグでの会話に描かれていると解釈いたしました。
 ただ、「知って欲しい」人の中でもさらにどういう人に向けているのかが、少し分かりにくいところがありました。今回の内容がどこまで深い内容なのか私には理解することができませんが、それが率直な感想です。

 あくまで素人考えですが、プログラミングは数学の世界観と似ているところがあるのでしょうか。法則や構造があり、「美しさ」がある。錬金術のような、円環の世界があるような感じがします。そういった世界に引き込んでもらえることは無知な読者としては大変ありがたく、わくわくするものがあります。知識のある人も、さらに世界を広げるとっかかりになることでしょう。
今回の作品を読んで、狙っていなかったとしても、そういった、大きなスケール感のようなものを個人的には感じました。きっとGleamを知っていうとは素敵なことなのだろうな、という直感です。
 それがうまく伝わればいいな、と思います。
抽象的ですみませんが、私は専門家ではないので、あくまで「物語」として読んで感じたことです。
 
 安直な方法ですが、物語部分とプログラミング部分のメリハリをもっと大げさにつけること、もっと分かりやすくすること(表記の仕方として)、というのはあると思います。
 ただ、作品の方向性としてそれが適切なのかどうかは判断がつきません。前述したように、想定されているターゲットが明確にはわからないからです。それによって、ほぼ決まってくると思います。

依頼時、『できれば褒めて』とお伝えした事もあり、全体的にプラスな形で感想を頂けた。 それと、本題からはそれるけど、やっぱりサービスとして書評を販売されている方は、文章がうまいなぁ、と感心しました。自分もこんな風にかけたらなぁ、と。

閑話休題

課題点の言及について。自分に刺さった点は、以下の3点。

  • 「知って欲しい」人の中でもさらにどういう人に向けているのかが、少し分かりにくいところがありました。
  • 全体的にさらさらとした質感のため、少々の毒が欲しい
  • 物語部分とプログラミング部分のメリハリをもっと大げさにつけること

1つ目は、ターゲット層の絞り込み、なのかな。 まぁ、改めて考えてみると、知って欲しい(認知してもらいたい)だけじゃ弱いよなぁ、と。 こんなことできるよ/こんなことに役立つよ、とかも同時に伝えれられたら、手に取ってもらえる可能性も上がるのかなぁ、と。

2つ目と3つ目については、自分の中で仮説はあるものの認識齟齬あるとズレた方向に進みそうなので、感想を書いてくれた方に深掘りのため質問をしている最中。 もし、何か思うことができたら、このブログに追記しておくかも

まとめ

今回は、「Gleamどうわ」の物語部分についての書評(感想)について整理してみました。 このアプローチが良いか悪いか、正直まだわからない。 ただ、何も行動せずにもやもやと過ごしてしまうよりは、何かしら行動してみようとの思いたちより実施してみた。 結果として、物語部分が拙い/ない方が良いという判断になるのだったら、この手の部分は違った表現もしくはカットしてしまうと言ったことも視野に入れています。

一方で、書きたいものを書くのも、(技術)同人誌であるので、やっぱり悩みどころ。

まぁ、悩みながらも進んでいくのが人間の人生か、と考えならが次回作を執筆していければなぁと思っています。

おまけ:書評書いてくれるなら電子データ差し上げちゃう

ラノベ好きで、Gleamのプログラム部分まで含めた書評を書いてくれる方いらっしゃらないかしら。 立候補してくださった方がいれば、電子データを差し上げちゃう。

*1:「Gleamどうわ」は、ある"物語"の世界へプログラミング言語Gleamが介入したことによって"物語”の内容が変化する異世界介入型技術同人誌である

*2:ただし、技書博7については他の頒布物もほぼ出なかったのですが

*3:入稿ギリギリだった事も関係して、他者にレビューはしてもらってはいなかった

*4:もしも、大丈夫になったのなら紹介しようと考えています