みずりゅの自由帳

主に参加したイベントやソフトウェア技術/開発について記録しています

REDMINE JAPAN 2020に参加しました。

2020年9月18日に、REDMINE JAPAN 2020に参加しました。

redmine-japan.connpass.com

REDMINE JAPAN 2020はオンライン開催でした。そのため、育児休業を取得していた私も参加することができました。

もともとはオフライン開催*1の予定だったものが、新型コロナの情勢によりオンライン開催となったようです。

オフライン開催ができなかったのは残念ではありますが、一方で遠方の方や私のような外出しづらい人達も参加できたというのは、不幸中の幸いだったのかもしれません。*2

開催場所

オンライン開催で場所? というのも違和感がありますが。

今回のREDMINE JAPAN 2020の開催には、"Remo"というオンラインWeb会議のシステムが利用されました。

オンライン上に会議スペース(テーブルと椅子)が複数あり、そこに着席(アイコンの配置?)をするとそのスペースで会話(音声通話やチャット)ができるツールのようです。

残念ながら、家庭の都合で音声会話は利用できなかったのですが、使ってみたいツールだなと感じました。

remo.co

ハッシュタグ情報

#RedmineJapan

#RedmineJapanA

#RedmineJapanB

また、Togetterにもまとめられています。

togetter.com

参加セッションについて

以下のセッションに参加しました。

  • 【A02】基調講演1 :まつもとゆきひろ氏 : Rubyにみる分散開発OSSコミュニティ
  • 【A03】招待講演 :前田剛氏 : 次期バージョン Redmine 4.2 の注目新機能
  • 【A06】高野明子氏 : あなたの行動を記録し、記憶につなげよう
  • 【A07】門屋浩文氏 : redmineと出会う前と出会ってからの7年そしてこれから
  • 【B09】Juno NISHIZAKI氏 : Redmine データベースのテーブル構造を紐解いてみる
  • 【A10】 事例紹介(アジャイルウェア) Redmine導入時のあるある
  • 【A12】パネルディスカッション なぜRedmineによるタスク管理が失敗するか
  • 【A13】基調講演2: 平鍋健児氏: withコロナ時代のアジャイルとコミュニケーション 〜効果的な場作りとツール〜

家事や育児対応などでPCの前から離れることも多々ありましたが、ワイヤレスイヤホンを利用して"聴く"ことはしていました。

なお、全セッションのタイムテーブルの情報はこちら。

タイムテーブル | Redmine Japan

各セッション感想

【A02】基調講演1 :まつもとゆきひろ氏 : Rubyにみる分散開発OSSコミュニティ

Redmineを動かすRuby on Rails の元になっているRubyのお父さんこと、まつもとゆきひろ氏の基調講演。

意外ですが、Redmine Japanのイベント*3への参加は初とのこことでした。

コロナ禍の前は日本では極一部の扱いであったテレワーク。 しかし、OSSの世界では、世界中の人々とやりとりが発生するのでリモートワークのような働き方は従来から存在していた。

コロナ禍により、リモートワークは多くの人々に浸透していくが、どのようにして働いていくのが良いか、という感じのお話でした。

資料については共有されていない様子。もし公開されていれば追記しておきます。

講演の中で、特に響いた言葉が以下の二つでした。

  • 大事なのはコードより知見
  • コードと人格の分離

頑張って書いたコードには、書いた人の人格があるかのような錯覚が生じるケースもあります。 しかし、場合によってはそのコードを丸々削除する場合もあります。そんな時、まるで人格を否定された気分になる場合も。

ですが、あくまでコードはコード。大事なのはコードから得られた知見であり、コードと人格は分離するべきです。

コードレビューで人格否定、昔からのあるあるです。これらが解消されていくと嬉しいですね。

【A03】招待講演 :前田剛氏 : 次期バージョン Redmine 4.2 の注目新機能

www.slideshare.net

Redmine 4.2の機能についてのお話です。詳細は資料を参照。

個人的には、「二要素認証(ワンタイムパスワード)」と「グループをウォッチャに追加できる」がささりました。 特に後者のグループのウォッチャ追加は、メンバが多い時にはウォッチャ追加の作業が軽減されるので嬉しいですね。

【A06】高野明子氏 : あなたの行動を記録し、記憶につなげよう

www.slideshare.net

こどもRedmineでおなじみの高野明子さんの発表です。

数日前に別イベントでも感動ものの発表を拝聴していたのですが、こちらの発表でもまた心にくるものがありました。

年を重ねるごとに、新しいこと/多くのことを覚えていないといけなくなる。

しかし、それを"記憶"だけに頼るのは色々と厳しい。(特に、年齢を重ねると、ね)

だから、外部に頼ろう。"記録"を取ることで、覚えておかなくてもよくなる。 記録があれば、結果として記憶をつなげることができる。

記録を"冒険の書"と表現されたのは、秀逸だなと思いました。

【A07】門屋浩文氏 : redmineと出会う前と出会ってからの7年そしてこれから

www.slideshare.net

Redmineエバンジェリストの会の門屋さんの発表です。

大病からの復帰した際にマネジメントの大切さを痛感されたということで、PMOの道へ。 その中で、プロジェクト管理とRedmineが結びつき、Redmineエバンジェリストとなられれたとのこと。

「わがままをいい感じに対応して結果を出すこと」はいいセリフです。

あと、作戦名、コツコツやろうぜ、は真理ですね。 もっと違う方法で近道したい気持ちがないわけではないけれども、色々と加味すると、これが最短になるんだと思う。

あと、門屋さんの発表とは直接関係はないのですが、自分の体験ではPMOにあまり良い印象がなかったんだなぁ、ということで呟いたものを二つ。 きちんと機能しているPMOもある、っていうのは門屋さんの発表を聴いててもわかるんだけど、感情と過去の記憶が少し邪魔をしているかも。

【B09】Juno NISHIZAKI氏 : Redmine データベースのテーブル構造を紐解いてみる

docs.google.com

知っているようで意外と知らなかったRedmineデータベースnテーブル構造のお話。

Railsアプリであるので、データベースを直接どうこうするということはあまり考えませんが、Railsアプリケーション設計の良い例としてっておくのありでは、と考えて視聴しました。

興味深かったのは、「入れ子構造」でした。 入れ子構造を採用することで、「サブプロジェクトを含む」のような検索がしやすくなるとのこと。

仮に、入れ子構造を採用せずに隣接リスト(親との関連情報のみの保持)だけの場合、階層が深くなるに連れて検索処理が辛くなっていくのだそうです。

あぁ、なんか似たような失敗したことあるかも。

【A10】 事例紹介(アジャイルウェア) Redmine導入時のあるある

内容をグラレコでまとめれらた方がいたので紹介。

カスタムフィールドとステータスの増加は、ほんとあるあるですね。 自分も、別のチケットシステムでですが、導入先で同じような依頼を受けたことがありました。 まぁ、新規情報だけではなく過去の情報も取り込んだり、ステータスによって作業分担が変わるような場合では、致し方ないのかもしれませんが。

【A12】パネルディスカッション なぜRedmineによるタスク管理が失敗するか

松谷(まったに)氏、蘇田(りょうま)氏、小林(ぼうこば)氏によるパネルディスカション。

終了しないチケットが残っている問題について、チケットの台頭を「〜について」ではなくDoの形式(〜する)にすることで終了条件が明確になるのでは、という話となってなるほどと思った。

あとは、チケットの監視者(別名:Redmine警察)がいて棚卸しをしてくれることで、期限が過ぎたチケットの放置はなくなる。 しかし、理想としては、チームメンバが主体的に棚卸しや声かけによってチケットクローズにつながるが望ましいんだろうな。

【A13】基調講演2: 平鍋健児氏: withコロナ時代のアジャイルとコミュニケーション 〜効果的な場作りとツール〜

アジャイル界隈では著名な平鍋氏の講演。

福井にアジャイルの道場的なものを作ったが、コロナ禍となってしまった。しかし、その状況下でも成果を出している、と。

withコロナの時代に、どのようにしてチーム内でコミュニケーションをとっていくのか、というお話。

、、、になるはずだったのですが、接続トラブルが発生したらしく、途中で平鍋さんと連絡が取れなくなってしまい、中断となってしまいました。 オンライン開催ならではのトラブルですね。

「昭和生まれの経営者・管理者にアジャイルをわからせるのにはどうすれば良いか」という話の続きは気になっています(笑

ひとまず、講演中の平鍋さんの発言で響いた言葉を呟いたので載せておきます。

それと、「変化を民主化する」というキーワードも出ていました。

できれば講演資料が公開されないかなぁ、とか思っています。 →平鍋さんが、資料を公開してくださいました。

www.slideshare.net

まとめ

最初にも書きましたが、育児休暇中でのオンライン参加となりました。

家事/育児をしてて、耳だけ/そもそも聴けていない等の場面もありましたが、所々でも情報を得られたので良かったと思っています。 来年以降の開催では参加ができるかはわかりませんが、タイミングさえあえば参加していきたいです。

できれば、オフライン開催であったとしても、オンライン(YouTubeLiveなど)で視聴できる環境が提供されていると嬉しいですね。

*1:末広町の学校という話を聞いたので、3331 Arts Chiyodaで開催予定だったのでしょうかね?。3331 Arts Chiyoda|アーツ千代田 3331

*2:今後、オフラインとオンラインが合わさったイベントは増えていくのではないか、という印象はあります。

*3:Redmine Japanが初イベントなので、この場合はRedmine系のイベントという意味と解釈しています